いちご鼻が気になる…
いちご鼻とは、毛穴に詰まった角栓がプツプツと目立つ状態のこと。鼻の角栓は丁寧に毛穴ケアしているつもりでも、なかなか消えないものです。だからと言って、爪やピンセットでつまみとったり、パックで剥がしとったりするのはかえって逆効果になることも。
ここでは、いちご鼻の原因や対策、正しい毛穴ケアについて解説しているので参考にしてみてください。
いちご鼻になる原因は?
毛穴の角栓詰まり
いちご鼻の主な原因は、毛穴の角栓詰まりです。毛穴の角栓詰まりに大きな影響を与えているのは「ターンオーバーの乱れ」。一般的な肌は、4~6週間のサイクルでターンオーバー(古い肌と新しい肌の入れ替わり)が行われます。しかし、ターンオーバーのサイクルが乱れると肌の古い角質はきちんと剥がれ落ちないため、毛穴の角質も残ってしまい、分泌された皮脂と絡み合って次第に大きな角栓となり、「いちご鼻」になってしまうのです。
ターンオーバーのサイクルが正常なら、皮脂は肌表面のコンディションを整えるクリームのような役割を果たします。しかし、古い角質と絡み合うと角栓になり、肌表面に行き渡ることなく毛穴に詰まってしまうのです。肌表面の足りない皮脂を補う目的で皮脂の過剰分泌が起こり、その皮脂がさらに角栓を大きくする悪循環が起こり、最終的に「いちご鼻」が目立つようになります。
こんな人は角栓が詰まりやすい!
角栓詰まりは、肌質の変化や生活習慣の乱れによって起こります。角栓詰まりができやすい人の特徴をまとめているので、思い当たる項目がないかチェックしてみてください。
- Tゾーン(おでこから鼻にかけて)がベタついたりテカったりしやすい
- 脂性肌または乾燥肌
- メイクが崩れやすい
- 脂っこい食べ物をよく食べる
- 鼻や小鼻がざらついている
- ニキビや吹き出物ができやすい
- メイクをしたまま寝てしまうことが多い
- あまり紫外線を気にしない
いちご鼻になる前に知っておきたい!角栓詰まり対策
角栓が毛穴に詰まってしまう原因は、肌のターンオーバーが乱れに伴う皮脂の過剰分泌です。つまり、角栓詰まりを対策するには、肌のターンオーバーサイクルを整える必要があります。食生活をはじめとした生活習慣の見直し、紫外線ダメージ対策、乾燥対策などを通して、肌のターンオーバーサイクルを整えていきましょう。
食事は、肉や揚げ物の量や食事回数、脂肪分の多いスナック菓子やスイーツを控え、ビタミンの多い野菜や果物を積極的に食べましょう。過度の飲酒や喫煙も過剰な皮脂分泌を招く要因となるため、嗜む方は量や回数を少し減らしてみることをおすすめします。
また、紫外線や乾燥も肌のターンオーバーを乱す要因。日焼け止めをきちんと塗って紫外線ダメージを防ぎつつ、保湿ケアを毎日欠かさず行いましょう。スキンケア用品を必要以上に塗り込んだり、叩き込んだりするのはNG。肌刺激を与えて逆効果にならないよう、紫外線ケアも保湿ケアも優しく丁寧に行うのがポイントです。
メラニン色素の沈着
メラニン色素は、表皮の一番奥にあるメラノサイトという細胞によって作り出される色素成分です。私たちの肌を紫外線ダメージから守る重要な役割をもっていますが、シミやそばかすの原因でもあります。
メラニン色素は、正常なターンオーバーが行われていれば、時間とともに薄くなりやがて消えていくものです。しかし、いちご鼻は、酸化しやすい「角栓」が毛穴に詰まった状態。メラニン色素が増えて毛穴周辺で色素沈着が起こり、より一層目立ついちご鼻になりやすいのです。
こんな人はメラニン色素が沈着しやすい
正常なターンオーバーサイクルならメラニン色素は自然と消えていくもの。しかし、肌のターンオーバーサイクルが乱れると古い角質や角栓が残ってしまうため、色素沈着が起こりやすいのです。また、肌刺激も色素沈着につながります。メラニン色素が沈着しやすい人の特徴を洗い出しているので、当てはまる項目がないかチェックしてみてください。
- 頻繁に鼻をかむ
- ピンセットや角栓を剥がしとるパックでのケアを繰り返している
- 紫外線ケアを怠りがち
- メイク落としをしないで寝てしまうことが多い
- 保湿ケアはべたつくのが嫌であまりしていない
- メイク直しは浮いた皮脂の上から重ね塗りしている
- ストレスをため込みやすい
- 脂性肌または乾燥肌
- 脂肪分、炭水化物の多い食事になりがち
- 野菜不足
いちご鼻になる前に知っておきたい!色素沈着の対策
いちご鼻を目立たせる「メラニン色素の沈着」を防ぐには、体の内と外の両方からケアする必要があります。例えば、毛穴詰まりの主な原因「皮脂の過剰分泌」を対策するには、脂っこいものや甘いものの食べ過ぎに注意して、意識してビタミンを補給し、定期的なストレス発散を心がけましょう。
皮脂の酸化はメラニン色素の沈着につながる要因です。余分な皮脂は、ティッシュで優しく押さえるようにして定期的に拭き取ってください。ティッシュではなく「あぶらとり紙」を使用する場合は、肌に必要な皮脂まで取らないよう注意が必要です。
また、朝夜のスキンケアは丁寧に行いましょう。コツは刺激を与えないように優しくケアすること。洗顔はしっかりと泡立て、泡を転がすようなイメージで洗います。洗顔後は化粧水でしっかりと水分を補給して、乳液やクリームで保湿するのを忘れずに。顔の皮脂が気になるからといって保湿ケアを省いてしまうと、かえって皮脂の分泌量が増える可能性もあるため注意が必要です。
毛穴のツブツブにサヨナラする!いちご鼻の正しいスキンケアは?
いちご鼻を目立たなくするには、毛穴に詰まった角栓をケアしながらターンオーバーサイクルを整え、色素沈着した古い角質にサヨナラする必要があります。
蒸しタオルを使用する
蒸しタオルを使用した後にクレンジングや洗顔を行うと、毛穴に詰まった角栓・皮脂を落としやすくなります。蒸しタオルはレンジで簡単に準備できるので、ぜひ今日からチャレンジしてみてください。顔を洗う前に3分程、蒸しタオルを顔に乗せておくのがおすすめです。ちなみに、熱ければ熱いほど良いというわけではありません。やけどをしないように温度を確かめながら、自分が心地の良い熱さで行うようにしましょう。
簡単!蒸しタオルの作り方
- フェイスタオルを水で濡らしてしぼる
- おしぼりのように丸める
- レンジに入れて500w~600wで20~30秒加熱する
※加熱時間はレンジの機種によって異なるため、やけどに注意して、熱さを見ながら調整してください。
ピーリングでスペシャルケア
ピーリングは、古い角栓や角質を溶かして、肌のターンオーバーを整えるスペシャルケアです。
市販のピーリングジェルを使って自宅でスペシャルケアを始めるもよし、美容皮膚科やエステサロンでピーリングメニューを受けるもよし。ただし、古い角栓や角質を溶かすピーリングの肌刺激はやや強め。肌に傷・炎症・かゆみ・乾燥がある場合は避けたほうが良いでしょう。肌トラブルが気になる場合は、事前にパッチテストを行うことをおすすめします。
睡眠をしっかりとる
肌のターンオーバーは睡眠中に活性化することがわかっています。そのため、睡眠不足が続くとターンオーバーのサイクルが乱れると、古い角質が肌に残り、肌の乾燥や皮脂の過剰分泌が起こりやすくなってしまうのです。毛穴の目立つ「いちご鼻」にならないよう、睡眠はしっかりとりましょう。
やみくもに長時間寝るのではなく、肌のターンオーバーを促す成長ホルモンが多く分泌される時間帯に睡眠をとることが大切です。成長ホルモンの分泌がピークを迎えるのは入眠後3時間程、またターンオーバーが活発になるのは22時から2時頃とされています。つまり、夜更かしを控えて、22時頃までに就寝するのがおすすめです。
バランスの良い食生活を心がける
いちご鼻の原因「毛穴詰まり」を防ぐには、毎日の食生活を見直して、体の内側からケアしていくことも大切です。毛穴詰まりは、皮脂の過剰分泌が深く影響しています。皮脂の分泌量が増えないように、脂身の多い肉類や揚げ物類、バターやラードなどを使っているお菓子類、アルコールや炭水化物の摂りすぎに注意しましょう。
また、肌のターンオーバーサイクルが正常な健康な肌を目指すなら、たんぱく質やビタミン類、ミネラル類もバランスよく摂取することが大切です。
美白効果が期待できる栄養素を取り入れてみる
「角栓はないけれど毛穴の色素沈着が気になる…」という方は、普段の生活に美白効果が期待される栄養素を取り入れてみると良いでしょう。色素沈着の目立つ肌から白い肌を目指すうえで取り入れたいのは、ビタミンCやアルブチン、ハイドロキノン、トラネキサム酸など。ただし、ハイドロキノンやトラネキサム酸は肌刺激が強いため、肌に傷・炎症・かゆみ・乾燥がある場合は避けたほうが良いでしょう。
- アルブチン…メラニン色素を作り出しているメラノサイトで働いているチロシナーゼという酵素を阻害して、メラニン色素の生成を抑える働きを持つ成分です。
- ビタミンC…メラニン色素の還元作用やメラニンの淡色化作用をもちます。
肌刺激の少ないスキンケア用品を選びましょう
いちご鼻のスキンケアで大切なポイントをおさらいしましょう。
- 肌のターンオーバサイクルを整える
- 皮脂の過剰分泌を抑える
- 肌刺激や紫外線ダメージを避ける
- 保湿ケアを徹底する
1と2は生活習慣の見直し等で対策できますが、3と4は「肌に優しいスキンケア」がカギを握っています。ゴシゴシ洗顔したり、化粧水を叩き込んだりするのは、肌にとって大きな負担をかける行為なので注意しましょう。
また、肌刺激の強い成分が入っているスキンケア用品を使用すると乾燥や肌トラブルが進んでしまったり、色素沈着が悪化したりする可能性もあります。そうならないよう、肌に優しい成分で構成された保湿成分たっぷりのスキンケア用品を選びましょう。肌トラブルが気になる場合は、事前にパッチテストを行うことをおすすめします。