手洗いによる肌荒れ
手洗いは、感染症や食中毒の予防として日々の生活で欠かせない行為です。しかし、こまめに手洗いを続けると肌が荒れてしまうケースも珍しくありません。どうして手洗いで肌が荒れてしまうのか、原因と対策、そして手荒れしないための正しいスキンケア方法について詳しく知っていきましょう。
手洗いで肌が荒れるのはどうして?
外出後、トイレの後、調理前、調理中、食事前など、1日の生活の中で手洗いをする機会は結構あるものです。その度に、せっけんやハンドソープを使って、しっかりと汚れやばい菌を洗い流しますよね。
感染症予防や衛生面的には大変望ましいことなのですが、度が過ぎると「乾燥」と「刺激」のダメージにより、ガサガサ、かゆみ、ひび割れ、赤みなどの肌トラブルにつながります。どうして手を洗いすぎると「乾燥」と「刺激」のダメージを受けるのか、詳しく見ていきましょう。
手洗いによる乾燥
洗浄力の高い石鹸で手を洗いすぎると、皮脂不足になり乾燥していまいます。皮脂は肌表面に膜を作って肌を保護する役割をもっています。手はもともと皮脂分泌量が少ない部位のため、洗浄力の強い石鹸で洗いすぎるとすぐに乾燥してしまうのです。皮脂不足の乾燥した手はバリア機能が低く、ダメージを受けやすい状態になるため、ガサガサ、かゆみ、ひび割れ、赤みなどの肌トラブルにつながります。
手洗いによる乾燥対策
市販されているせっけんやハンドソープの中には、デリケートな肌向けに刺激の少ない洗浄成分を配合したもの、洗浄成分と合わせて手のうるおいをサポートする保湿成分を配合したものなどもあります。成分表示を確認して、なるべく手に優しい成分の洗浄剤を選ぶとよいでしょう。
せっけんやハンドソープを使うと乾燥するからといって「水洗いだけ」にするのはNG。手洗いの意味がなくなってしまうので、肌に優しいせっけん・ハンドソープを探すのがベターです。
手洗いによる刺激・アレルギー
手洗い時の刺激やアレルギーも手荒れの原因です。刺激はせっけんやハンドソープによるものだけではありません。手洗いに使う水の温度、すすぎ残しによる雑菌の繁殖・炎症、ふき取りの摩擦など様々です。
手を洗う際、寒い時期は温水を使いがちですが、温水は冷水よりも手の皮脂を洗い流してしまうため、温水で手洗いを繰り返すと乾燥がエスカレートする可能性があります。
また、せっけんやハンドソープに刺激の強い成分が入っていたり、すすぎ残しがあったりすると肌荒れを起こしてしまいます。成分によってはアレルギー症状を引き起こし、その影響で肌が荒れるケースもあるようです。
手洗い後のふき取りも油断できません。手洗い後の肌はデリケートな状態なので、傷がつきやすく肌荒れを起こしやすいのです。手洗い後のアルコール消毒も強い刺激となるため、お気を付けください。
手洗いによる刺激・アレルギー対策
なるべく刺激を与えずに手を洗うよう心がけましょう。お湯を使う時には温かくしすぎないこと、なるべく刺激成分の少ない洗浄剤を選ぶこと、泡をしっかり流すこと、やわらかいタオルで優しく包み込むように水分をふき取ることなどがポイントです。
手洗い後の正しいスキンケアは?
手洗いは毎日欠かすことのできない行為です。手洗い時に出きる対策には限界があるため、手洗い後のスキンケアも徹底して肌を守りましょう。
スキンケア用品は肌刺激の少ない成分で構成されたものを選ぶのがおすすめです。手洗い後の正しいスキンケアのポイントをまとめているので参考にしてみてください。
水分をしっかり拭き取る
手洗い後、手に水分が残ったままだと、その水分が蒸発して乾く際に肌表面の水分まで奪ってしまうため、肌荒れを起こしやすくなります。そのため、手洗いをしたら水分をしっかりふき取るよう心がけましょう。
タオルでゴシゴシと拭き取るのはNGです。吸水性の良いハンドタオルなどで優しく押し当てて吸い取るようなイメージでふき取りましょう。
保湿ケアを忘れない
手洗い後の肌はとても乾燥しやすく、デリケートな状態です。そのまま放っておくと水分や皮脂が奪われ、肌のバリア機能も弱まってしまいます。手洗いの後は、なるべく早めに保湿ケアを行いましょう。
最近は肌に優しいハンドクリームもたくさん販売されています。自分の肌に合ったハンドクリームをみつけて、手洗い後のケアを習慣化するとよいでしょう。
肌刺激の少ないスキンケア用品を選びましょう
手洗いによる肌荒れを和らげるには、保湿を中心としたスキンケアが大切です。
すでに乾燥して肌荒れしやすい状態の手は、少しの刺激でも敏感に反応してしまいます。なるべく肌刺激の少ない成分で構成されているスキンケア用品がおすすめ。石油由来成分やアルコールなど、アレルギー反応が出やすい成分や刺激の強い成分を避けて、こまめなケアで手洗いによる肌荒れから手を守りましょう。