本当に肌に優しいマスカラの選び方
「肌に直接触れる化粧品には気を使っているけど、マスカラはまつげに塗るものだしそんなに気にしなくても…」と思っている方が多いでしょう。まつげを上向きにするために根元からマスカラを塗る際、粘膜に触れてしまうのはよくあること。また、汗や涙でマスカラが落ちて、上まぶたや下まぶたについてしまうケースもあります。また、ウォータープルーフのマスカラをクレンジングやメイク落としシートでゴシゴシ擦っているのも危険。まぶたをたるませる要因になります。
ここでは、肌に優しいマスカラの選び方とマスカラを使用する際の注意点、正しいスキンケア方法をまとめているので参考にしてみてください。
1.石油由来の成分が入っていないマスカラを選ぶ
化粧品を安定させる目的で配合されることが多い石油由来の成分。「自然由来の成分=すべて肌に優しい」というわけではありませんが、石油由来の成分は私たちの体内で代謝できず、経皮から吸収されると体内に蓄積されてしまうため、特に注意が必要なのです。
何か月、何年と蓄積された石油由来の成分は、神経系の伝達物質を阻害したり、肌本来のはたらきを低下させたりする要因になります。肌に優しいマスカラを探している方はできるだけ避けたほうが良いでしょう。
ちなみに「植物性エキス配合」と謳っている化粧品の中にも、石油由来の成分が入っている化粧品はたくさんあります。パッケージのキャッチコピーではなく、パッケージ裏にある成分一覧をチェックするのがおすすめです。
石油由来の成分は種類が多くて見分けるのが大変ですが、石油精製後のナフサからつくられている成分は、名前に「エチ」「プロ」「イソ」「ベン」がついているので比較的見分けやすいでしょう。
2.アレルギーテスト済みの商品を選ぶ
最近はパッケージに「アレルギーテスト済み」と記載された商品をよく見かけるようになりました。これはメーカーや販売会社がパッチテストなどの方法で試験を行い、陰性が確認できた商品にのみ許される表記。肌刺激が少ない商品という目安になるでしょう。
ただし、アレルギーテストを実施しているからといって全人類にアレルギーが起こらないという保証はないため、注意が必要です。初めてのマスカラを使用する際は、事前に肌との相性をチェックしてトラブルを回避しましょう。
3.皮脂や水に強いがぬるま湯でオフできる
お湯だけでスルンと落とせるマスカラなら、クレンジングやメイク落としシートでゴシゴシ擦る必要がありません。まぶたはとても薄いので、擦ると皮膚がのびてたるみにつながってしまいます。ウォータープルーフのマスカラはもちが良くて魅力的ですが、マスカラを落とす際に肌に負担をかけていることを知っておきましょう。
マスカラの種類
マスカラとひとくちにいっても、その種類は1つではありません。なりたい目元によって選ぶべきマスカラの種類は変わってきます。代表的な7種類のマスカラを紹介しているので、あなたがなりたい目元に合うマスカラはどれかチェックしてみましょう。
ウォータープルーフ
汗や涙で落ちないタイプのマスカラ。水に強いので、海やプールにいく夏場に活躍します。また目の形状やまつげの生え方が原因で、マスカラが落ちやすい、目の下が黒くなりやすいという方に人気です。
ただし水に強い分、メイク落としが大変なのが難点。クレンジングの際は、アイメイク専用のリムーバーなどで優しく落とすようにしてください。強くこすると皮膚に負担がかかったり、まつげが抜けたりするので要注意です。
フィルムタイプ
お湯だけで簡単に落とせるタイプのマスカラ。まつげを長く上向きにするというよりは、ナチュラルで自然な仕上がりになります。マスカラはメイクの中でもクレンジングが大変なアイテムなので、メイク落としに手間をかけたくない方におすすめです。目元のケアを大切にしたい方も一度試してみるといいかもしれませんね。
ロングタイプ
ロングタイプのマスカラは、まつげの長さを重視したい方におすすめ。まつげに塗ると1本1本にツヤがでて、繊細に仕上がるタイプです。ロングマスカラの中には、ボリュームがでるものや上向きのまつげに仕上がるもの、カールのキープ力が高いものなど、たくさんの種類があります。
マスカラ初心者の方は、ブラシの形状が小さくて塗りやすく、ダマになりにくいものを選ぶと良いでしょう。
コームタイプ
コームタイプとは、「櫛(くし)」のような形をしたマスカラを指します。マスカラの液は重いため、数本のまつげに絡まってダマになることが多いのですが、コームタイプは1本1本のまつげをとかしながら液を塗れるため、ダマになりにくいのです。ボリューミーなまつげを演出するのは難しいですが、コームがまつげをキレイにセパレートしてくれるため、華のある目元に仕上がります。
ボリュームタイプ
フサフサとしたまつげに仕上げたい方には、ボリュームタイプのマスカラがおすすめ。すべてのまつげにマスカラ液がたっぷりと絡みつき、まつげの存在感をアピールすることができます。「目を大きくみせたい」「つけまつげのような仕上がりにしたい」という方にピッタリですが、クレンジングで落ちにくかったり、石油由来の成分配合の商品が多かったりするので、肌に優しいマスカラを探している方には不向きかもしれません。
極細タイプ
ブラシ部分が極度に細いタイプのマスカラ。塗りづらい目のキワや目頭、下まつげまで取り残すことなくマスカラ液を塗れます。ブラシが細いのでダマになりにくく、清潔感のある美しい目元を作ることが可能です。
極細タイプのマスカラにも、お湯で簡単に落とせるタイプや塗りながらまつげをケアできる商品があります。マスカラを付けていると目のまわりに液がつく、下まつげが上手く塗れないという方におすすめです。
カールタイプ
くるんと上がったまつげを演出するのに欠かせないのが、カールタイプのマスカラです。マスカラを付けながらまつげがぐんぐん上向きになってくれるので、目を大きくパッチリみせる効果があります。
ビューラーでしっかり上げてからマスカラを付けても、時間が経つとまつげが下向きになってしまう方におすすめ。根本から上がったまつげをしっかりとキープしてくれます。
どうしてマスカラで肌が荒れるの?
肌に直接塗るわけではないのに、マスカラで肌荒れを起こすことがあります。マスカラを根本にしっかりと塗っている方は、粘膜を傷つけたりしていないでしょうか。粘膜にマスカラがつくと、どんなにいい成分を使用していても目元が傷ついて荒れてしまうので、ご注意ください。
そのほか、マスカラで肌荒れが起こる原因を詳しくみてみましょう。
まぶたの皮膚はとても薄くて荒れやすい
まぶたの皮膚はとても薄いうえ、ほかの部分と比べて皮脂腺が少ないのが特徴です。さらに毎日のまばたきなどで目には多くの負担がかかっています。また皮脂腺が少ないということは、乾燥しやすい。ちょっとした乾燥でバリア機能が低下して、ダメージを受けやすい状態になるため、ほかの部位よりも炎症が起こりやすい傾向があります。そのため、マスカラを選ぶ際は成分表示をチェックして、なるべく肌に負担がかからない成分でつくられているものを選ぶのがおすすめです。
ついついメイクの仕上がりばかりを気にしてしまいがちですが、肌がデリケートで荒れやすい方は成分表示までチェックするように心がけましょう。
マスカラはクレンジングで落としにくい
アイメイクを落とすときは、とにかく「擦らない」ということが大切です。まぶたの皮膚はうすいため、擦ると伸びてしまいます。クレンジングをするたびに目もとがヒリヒリするという方は、お湯でオフできるマスカラに切り替えたほうが良いでしょう。
ウォータープルーフタイプやボリュームタイプのマスカラを使用する場合は、コットンにアイメイクリムーバーをたっぷりと乗せ、時間をかけてじっくりと落とすように心掛けてください。ゴシゴシと擦ると目の中にマスカラ液が入ったり、まぶたに負担がかかったりするので危険です。
汗や皮脂でにじむマスカラは荒れの原因
刺激の少ないマスカラを使っていても、肌荒れを起こすことがあります。暑い夏場に多いのが、汗でメイクがにじんでしまい、落ちたマスカラが目のまわりにつき炎症が起こるケース。マスカラが滲んたときは、綿棒など先の細いものをつかって優しくマスカラを拭ってあげましょう。
放置したままだとマスカラの成分と皮脂や汗が混ざり、デリケートな目もとの皮膚を刺激するため、かぶれやただれにつながります。
日頃の保湿ケアが足りていない
1年を通して、ていねいな保湿ケアを行っていますか?肌荒れやかぶれは乾燥しているときに起こりやすい症状です。常に保湿ケアをして潤いをキープすることが肌を健やかに保つ秘訣。
保湿するときの注意点は、力を入れないこと。そして摩擦を起こさないことです。グイグイと肌に押し込むようにプレスしながら、手のひら全体で保湿成分が角質層までじわーっと入っていくのを感じましょう。
開封から1年以上たったマスカラを使用している
化粧品のパッケージに消費期限は記載されていません。しかし、化粧品にも食べものと同じように「消費期限」があります。
一般的な化粧品は未開封なら3年以内、開封していれば3ヶ月から1年以内に使い切るのがおすすめです。
一度開封した化粧品は空気に触れて酸化したり、雑菌が繁殖したりする可能性大。開封から長期間経っているマスカラをお持ちなら、ほとんど使っていない場合でも使用を控えて処分しましょう。