化粧品に含まれるプラセンタの効果とその特徴
アンチエイジングによく活用されるプラセンタ。高い美容効果を持ち、様々な分野でも幅広く使用されている成分です。
その特徴と効果について詳しく紹介します。

【監修】私が解説します!
天然由来の基礎化粧品を開発しているメーカー「リソウコーポレーション」開発部門の研究員。
健康食品の原料メーカーでもあることから成分・原料開発の実績を活かし、素肌に優しい化粧品の開発を行っています。
プラセンタとは?
プラセンタの原料は哺乳類の胎盤です。お腹の中で、胎児がすくすくと育つためのベッドの役割を担う胎盤。そこから有効成分を抽出したのがプラセンタエキスと呼ばれます。
主な成分は10種類のアミノ酸や各種ビタミン類、ミネラル、酵素など。日本では傷や炎症の治癒に役立つことから医療用として使用され始め、現在では美容の分野でも活用されています。
プラセンタエキスは、哺乳類から抽出したエキスで作られます。しかし、類似した効果を持つ、植物由来の「植物性プラセンタ」や魚卵の卵膜から抽出した「海洋性プラセンタ」がプラセンタエキスと呼ばれることもあるので、注意しましょう。本物のプラセンタエキスを使用したい場合は、哺乳類由来のプラセンタエキスかどうか確認してください。
プラセンタが肌を美しくすると言われている理由
たんぱく質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルなど美肌の素となる5大栄養素が豊富に含まれています。抗炎症作用や抗ストレス作用、基礎代謝向上作用、内分泌調整作用、自律神経調整作用、免疫賦活(めんえきふかつ)・調整作用、強肝・解毒作用などさまざまな薬理作用があり、医療の現場でも幅広く使用されている成分です。プラセンタは中国で「紫河車(シカシャ)」と呼ばれ、漢方として活用されてきました。
また美肌作用にも注目が集まっています。プラセンタには代謝を活発にする働きがあり、肌のターンオーバーの乱れを整え、アンチエイジング・美白効果・シミ対策の効果が期待できます。そのため、化粧品にも多く使われているのです。
化粧品で見るプラセンタの効果
- シミ予防…美白の天敵となるメラニンは、紫外線を浴びることで働くチロシナーゼという酵素が、チロシンというアミノ酸を変形させて生成されます。プラセンタはチロシナーゼの働きを抑制し、メラニンの生成を軽減。シミ予防効果が期待できるでしょう。プラセンタのシミ予防効果は、医薬部外品の美白有効成分としても認められています。
- 保湿…プラセンタには、遊離アミノ酸という成分が含まれています。この成分が肌の潤いを増幅。肌をふっくらと柔らかくする効果が期待できます。
- 抗酸化作用…シミやシワの原因となる活性酸素を抑制し、活性酸素の働きにより傷ついた細胞を修復します。老化ダメージから肌をガード。潤いを保った肌へアプローチします。
- ハリ・弾力の維持…肌の真皮層にある線維芽細胞は、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸などの美肌成分を産み出している細胞です。プラセンタには、線維芽細胞の増殖を促す働きがあります。身体の内側から、ハリと潤いのある肌へと導いてくれるでしょう。
- 血行促進作用…血行を促す作用があります。肌に栄養を運んでくれる血液を肌の細胞1つひとつに届け、肌のターンオーバーを促進。美肌の再生を助ける効果が期待できるでしょう。血行が悪化することで発生しやすくなるクマやくすみなどのトラブルの解消にも、効果を発揮すると言われています。