化粧品に配合されるアルコールの効果と使用する際のリスクとは
多くの化粧品に配合されているアルコール。化粧品に含まれるアルコールの効果と、使用時のリスクについて紹介します。そもそもアルコールはなぜ化粧品に使用されているのでしょうか。メリット・デメリットを理解した上で、肌質に合う化粧品を選びましょう。

【監修】私が解説します!
天然由来の基礎化粧品を開発しているメーカー「リソウコーポレーション」開発部門の研究員。
健康食品の原料メーカーでもあることから成分・原料開発の実績を活かし、素肌に優しい化粧品の開発を行っています。
化粧品に含まれるアルコールの成分とは
一般的に化粧品の成分として使用されているアルコールは、エタノールや無水エタノールのことを指します。アルコールは複数の種類があり、例えば製品を固めたり粘性を高めたりする際には「ベヘニルアルコール」「ステアリルアルコール」「セチルアルコール」などが使用されます。肌をケアする乳液やクリームによく使用されるのは「イソステアリルアルコール」です。一言にアルコールと言っても、使用目的によって異なるアルコールが用いられます。
効果と目的
アルコールに含まれる成分には、以下のような効果が期待できます。
- 収れん作用…肌や毛穴を引き締める効果が期待できます。
- 洗浄作用…肌に残る皮脂や汚れを浮かして除去します。拭き取りタイプの化粧水と相性◎。
- 殺菌作用…殺菌効果により防腐剤としての役割を果たします。
- 清涼作用…揮発性があり、肌の上で蒸発する際に周りの熱を吸収。爽快感を生み出します。
- 溶解作用…水や油には溶けにくい各種成分や香料、色素などをできる限り溶かすことが可能。成分を溶かすことで、均一に混ぜられます。
どんな肌質にも使用可能なのか?
様々な効果が期待できるアルコール。どのような肌質の方におすすめなのでしょうか。自身の肌質に合う・合わないを把握しておきましょう。
アルコール入りの化粧品でのケアがおすすめな人
普通肌や脂性肌の方におすすめです。アルコール特有のスーッとした感じが苦手でなければ、問題なく使えるでしょう。殺菌・洗浄作用により、ニキビの予防になります。大人ニキビに悩む方のニキビ対策に◎。収れん・清涼作用で毛穴が引き締まり、さっぱりするので、化粧後のべたつきやテカリが気になる方にもおすすめです。
アルコール入りの化粧品を避けた方がいい人
飲酒時や消毒用アルコールを使った場合に発疹が出る方、あるいはアルコール過敏症の方は使用を控えた方が良いでしょう。他にも乾燥肌・敏感肌・肌に炎症のある方は、アルコールの刺激で肌の状態が悪化する可能性があるので、使用をおすすめしません。自身の肌質を考慮して、化粧品を選択するようにしましょう。